■Quantumの怪作!Bigfoot (2005/06/04)

 その昔、HDDはみ〜んな5.25インチ・フルハイトだった。そりゃもう、重いのなんのって。まるで漬け物石のようだ。総入れ歯、最近の若い子は「漬け物石」って言ってもわかんないのね。びっくりしたよ。オレも年取ったモンだと、情けなくなってしまった。閑話休題。筆者宅に静態保存されている、IBM PC/AT(1984年製)には、5.25インチ・フルハイトのHDDが2基、しっかり搭載されている。おかげで本体は鬼のように重い!床が抜けるくらいの重量だ!超重量級のマシンではあるが、HDD容量は1基に付きたったの20MB。今時20MBだなんて、ゴミみたいな容量であるが、当時はHDDが付いているだけでも、有り難くて涙したものだ。。。

 さて、その後5.25インチ・ハーフハイトのHDDが主流となり、3.5インチ、2.5インチ、1インチといったようにどんどん小型化が進んだのは周知の通り。その進化の過渡期に、大手HDDメーカー「Quantum」から、Bigfootという名称の怪作が生み出されていることを覚えている人は、きっと今でも立派な廃人生活をしていることと思う。筆者もこのHDDが初めて秋葉原に並んだ時の感動を、今も覚えている。既に5.25インチHDDは死滅しており、3.5インチが主流の時代に、この大きさだ!異様だったらありゃしない。

 3.5インチ主流の時代に、敢えて5.25インチのHDDを発売したQuantumの狙いというのは、こうだった。3.5インチのHDDでは、ケースに搭載する際にマウンターが必要となるが、Bigfootであればそのまま入れてネジ留めするだけで良い。ナルホド、手軽である。次に、5.25インチだもんで円盤の回転数が低い。当然発熱も少なくなるので、壊れにくい上に、HDDの筐体材質に、放熱に優れた高価な素材を使用しなくても済むため、コスト削減にもつながる、といった具合だった。でかい半面、スペックは大したことなかった。3,600rpm、15.5msといった感じだったようである。

 ここで取り上げたBigfootは、Model TX。容量6.4GBのものである。初代の無印Bigfootは、容量確か2.5GB程度。Bigfootには4種類のバージョンがあり、それぞれ無印、CY、TX、TSと命名されていたようである。Ultra Slim Lineと呼ばれていたように、本体筐体の厚さは20mm弱しか無かったが、幅と奥行きは一人前の5.25インチHDD並にあるという、極めて特異なプロポーションは、HDDというよりは「瓦」みたいな感じだった・・・

BigfootとFireball #1
3.5インチHDDの名作、同じQuantumのFireballと並べたBigfoot。そのでかさが良くわかる。

BigfootとFireball #2
掲載したBigfootはModel TX。

重ねてみると。。。
Bigfootの上にFireballを重ねてみると、こんな感じ。確かにコリャでかいわ。。。

Bigfootの銘板アップ
容量6.0GB!


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