PSION MC200/400

Psion MC400
 Psion社が1989年に発売したラップトップPC。CPUにintel 80C86(7,68MHz)を採用し、256KBの内蔵メモリを搭載している。液晶画面は、640 x 400ドット、モノクロCGAである。初期のEPOC-OS上でGUI環境を実現しており、キーボード上部には、ポインタ操作のためのタッチパッドが設けられていた。当時としては先進的な設計のマシンであった。

mc400.jpg
モデル名称Psion MC400
メーカーPsion Computers
CPUintel 80C86(7,68MHz)
メモリ容量ROM:256KB RAM:256 KB
LCDディスプレイ640 x 400 dot モノクロCGA
アクティブエリア210 x 130 mm
キーボードQWERTY 61キー+8補助キー
I/Oポートシリアル、パラレル各1
MIC、Speaker
本体重量1.9kg(乾電池を含む)
バッテリー単三乾電池 8本
サブバッテリーリチウムボタン電池(CR2016)
PCカード独自仕様 4スロット
寸法(mm)314 (W) x 227 (D) x 49 (H)
OSPsion Multitask OS(EPOC)

Psion MC200
 Psion社が1989年に発売したラップトップPCで、同時期に発売されたMC400の廉価版である。CPU、メモリ等の基本性能はMC400と同等だが、ディスプレイが、640x200ドットのブルー/ホワイトSTNとスペックダウンしている。発売当初の価格は£595.00で、MC400の£695.99より安価ではあったが、価格差と比較してディスプレイの性能差が大きかったこともあり、販売台数は限定的であった。

mc200.jpg
モデル名称 Psion MC200
メーカーPsion Computers
CPUintel 80C86(7,68MHz)
メモリ容量ROM:256KB RAM:256 KB
LCDディスプレイ640 x 200 dot ブルー/ホワイトSTN
アクティブエリア
キーボードQWERTY 61キー+8補助キー
I/Oポートシリアル、パラレル各1
MIC、Speaker
本体重量1.9kg(乾電池を含む)
バッテリー単三乾電池 8本
サブバッテリーリチウムボタン電池(CR2016)
PCカード独自仕様 4スロット
寸法(mm)314 (W) x 227 (D) x 49 (H)
OSPsion Multitask OS(EPOC)

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Psion MC400
PsionのMobile Computer Series、MC400。1989年の発売ながら、GUIを採用した先進的なモバイルPCであった。しかし筐体は、かなりでかくて重い。

MC400(右)とMC600(左)
この二機種は、兄弟関係とも言えるが、仕様面では全く性格が異なる。MC400はPsion純正マルチタスクOS搭載のGUIマシン、MC600の方は「あの」MS-DOS Ver3.2を搭載した謎パ~もどきマシン。

キーボードの比較
MC600 (左)とは異なり、MC400(右)には大きなタッチパッドが搭載されている。また、キー配列も微妙に異なっているのが判る。キーボードは、両方ともストロークが深く、極めて押しやすい。

「Psion」キーとキーパッド
Psion純正マルチタスクOS搭載の証である「Psion」キー。DOSマシンのMC600では「Alt」キーが配置されている位置である。キーボードの奥には、大きなキーパッドが配置されている。

MC400のSSDスロット
本体左右のスロットにそれぞれ2枚ずつ合計4枚ものSSDを搭載可能。そのうち左側の上スロットには、SYSTEM DISKを挿入して使用する。スロット手前にはバックアップ電池ホルダーが見える。

MC400のSYSTEM DISK
これを無くしたり、フォーマットしたりすると、MC400が起動できなくなるという大切なSSD。128KBのFLASH SSDで、「DO NOT FORMAT」と書かれている。SYSTEMは、Version 1.0。1989年製造。

I/Fモジュール
本体背面のボタンを押すことでモジュールごと取り外すことが可能。本機に搭載されていたモジュールは、RS232 SerialとPrinter Parallelポートモジュール。

本体右側スロットの比較
上がMC400、下がMC600。MC400にはスピーカ、マイク等音源関係のコネクタが並ぶ。一方、内蔵音源を持たないMC600は、外部モニタ出力コネクタとなっている。

MC400のバッテリ
MC600と同様、8本の単3乾電池もしくはNi-Cd充電池で動作する。電池の格方法もMC600と同じくマニアックな仕組みとなっている。

MC400の起動画面
起動画面は大変シンプルで、画面上部にはコマンドバーが、下部にはシステムウインドウが表示される。

複数のアプリケーションを実行
CPUが低速であるため、動作は若干緩慢だが、このように複数のアプリケーションをウィンドウオーバーラップで開くことが可能である。1989年当時としては、画期的なGUIだったと思われる。

My Psionのダウンロードページ
簡単なユーザ登録(無料)でPsion関連のアプリケーションソフトがダウンロードできる。Old Psionユーザは是非活用していただきたい。画面は、PsiWin Version 1.1のダウンロードページ。

PsiWin Managerの画面
Windows XP上で動作するPsiWin Managerの画面。ドラッグ&ドロップで簡単にファイルのやり取りが可能。筆者は、安定しているPsiWin 1.1を使用している。

日本語エディタ「MCEdit」β版
このような超マイナーマシン上でも日本語入力が可能。作者は言わずと知れた廃人、柴隠上人 稀瑠冥閭守 (Kerberos)氏。画面は超β版ながら、きちんと日本語が表示されている。世界初だろうな...きっと...。

Psion MC200#1
Psion製品の中でもレア中のレアアイテム、MC200。製品台数は極めて少ないようで、今となってはほとんど見かけることが無い。

Psion MC200#2
本体と液晶画面のサイズがアンバランスで、不思議な面構えのマシンである。

MC400とMC200
左がMC400、右がMC200。両者の相違は、液晶画面のサイズを見れば一目瞭然。

MC200裏面の銘板
この個体のシリアル番号は「100009」。ってーことは9番目の製品ということ???

MC200のキーボード
MC400と同様にキーボード上面に配置された四角いエリアが、このマシン最大の特徴、グライドポイントまがいのタッチパッドである。

I/Oモジュールとバッテリケース
モジュールとバッテリケースを取り外したところ。写真向かって右側のモジュールはダミーで、後からオプションのモジュールを組み込むことが可能となっている。

MC200のGUI画面
画面上部にはコマンドタブが、下部にはシステムウインドウが表示される。このサイズのディスプレイではなんともせせこましい印象だ。

MC200専用日本語エディタMCEdit
柴隠上人 稀瑠冥閭守 (Kerberos)氏の怪作、MC200専用日本語エディタMCEditの超プロト版。おそらく日本にはこれ1台しかないと思われるマシン専用のエディタを開発する氏っていったい...。