DOS/Cによる日本語化方法について Part2

1−1.フォントの準備                        

謎パ〜機の日本語化を行なうために、まず必要となるのが、文字フォントであ
る。もともと、日本語表示ができない機種で日本語を扱うようにさせるのであ
るから、日本語フォントを入手しなくてはならない。フォントの入手には、下
記に示すような方法が考えられる。                   

  ・フリーのフォントを使用する。                   
  ・オカヤシステムの HP200LX 日本語化キットのフォントを使用する。   
  ・電脳フォントを使用する。                     

ここでは、株式会社オカヤシステムから発売されている、HP200LX 日本語化キ
ットに入っているフォントを使用した場合について述べる。        

HP 製パームトップパソコン、HP200LX は、携帯情報端末としては非常にメジ 
ャーな製品である。この製品は、本来英語版しか用意されていないのだが、株
式会社オカヤシステムから、日本語化するためのソフトウエアを収納した、  
「HP200LX 日本語化キット」が発売されており、これを使用すると、同製品を
簡単に日本語化することが可能である。この日本語化キットには、8、11、16 
ドットの日本語フォントファイルが入っており、これらも、「謎ぱ〜機」の日
本語フォントファイルとして使うことができる。以下に、同キットに入ってい
るフォントファイル一覧を示す。これらののフォントファイルを、C ドライブ
上の FONT ディレクトリに格納する。なお、これらのフォントの総容量は、  
500KB 程度である。                          

   LXHN16X  FNT :16 Dot 半角フォント               
   LXZN16X  FNT :16 Dot 全角フォント               
   LXHN11X  FNT :11 Dot 半角フォント               
   LXZN11X  FNT :11 Dot 全角フォント               
   LXHN08X  FNT : 8 Dot 半角フォント               
   LXZN08X  FNT : 8 Dot 全角フォント               


1−2.ドライバソフトの準備                     

フォントファイルが用意できたら、日本語化を行なうための各種ドライバソフ
トを準備する。ドライバソフトとして必要なのは、フォントドライバ、CGA 用
ディスプレイドライバ等である。これらのフリーソフトウエアは、大手パソコ
ン通信サービスである Nifty Serve からダウンロードできる。       

・フォントマネージャ(fontman.exe)                  
フォントマネージャは、フォントファイルをメモリ上にロードする役目を行な
う。今回はフリーのフォントマネージャ、fontman.exe を使用する。    
fontman.exe は、fontx 対応フォント、恵梨沙フォント及び font.14 に対応 
している、IBM の $font.sys 準拠のフォントマネージャである。fontman.exe
は、Nifty Serve の下記データライブラリに登録されている。       

  fontman.exe                            
  Hewlett-Packard PC users' Forum (FHPPC)              
  データライブラリ7番(HP100&200LX)                 
  77 番  FMAN12A .LZH   fontman 1.2.9              


・CGA 用ディスプレイドライバ(yadc.exe)               
ディスプレイドライバは、フォントを画面上に表示する役目を行なう。今回使
用するディスプレイドライバは、yadc(Yet Another Disp/C)と呼ばれるもの
で、DOS/V と同様の手法で CGA グラフィック画面上に日本語を表示する。  
yadc はフリーソフトで、Nifty Serve の下記データライブラリに登録されて 
いる。                                

  yadc.exe                             
  Hewlett-Packard PC users' Forum (FHPPC)              
  データライブラリ7番(HP100&200LX)                 
  85 番  YADC09C .LZH   yadc 0.9.6               

yadc では、下記の3つのビデオモードをサポートしている。        

 ・ビデオモード 03h :CGA テキスト互換モード (80 x 25)       
 ・ビデオモード 70h :V-TEXT モード          (80 x 可変)      
 ・ビデオモード 73h :拡張 CGA テキストモード(80 x 25)       

ビデオモード 03h 、73h は、80 桁 x 25 行表示固定であるが、70h は、80 
桁x可変行(1〜25)で、使用フォントも変更可能となっている。      


・ANSI.SYS 代用ドライバ(PANSI.SYS)                 

ANSI.SYS とは、ANSI(American National Standards Institute)が定めた標
準エスケープシーケンスのサブセットをサポートするデバイスドライバのこと
である。ANSI.SYSを組み込むことにより,ディスプレイの画面消去,表示モー
ドや属性の設定,キーボードの再定義などが行なえるようになる。通常、MS- 
DOS Ver 5.0 等に付属している ANSI.SYS を使用するが、これが入手できない
場合には、フリーソフトで ANSI.SYS 互換ドライバ、PANSI.SYS を使用するこ
とになる。PANSI.SYS は、Nifty Serve の下記データライブラリから入手でき
る。                                 

  PANSI.SYS                             
  Hewlett-Packard PC users' Forum (FHPPC)              
  データライブラリ7番(HP100&200LX)                 
  249番  PANSI100.LZH  ANSI.SYS代用品(SYS & COM)        


・DBCSDUMY.SYS                            
DBCSDUMY.SYS は、、MS-DOS Ver 3.X のように DBCS に対応していない DOS  
を、DBCS に対応しているように見せかけるためのドライバソフトであり、MS-
DOS Ver 4.X 以降でしか動作しない DOS/V 用ディスプレイドライバ及びその 
互換ドライバを、MS-DOS Ver 3.X 上で動かす際に使用する。このドライバソ 
フトは、使用するパームトップパソコンの DOSのバージョンが Ver 4.X 以降 
であれば、特に必要はない。古いタイプのパームトップ機の中では、内蔵の  
ROM DOS に MS-DOS Ver 3.X を使用しているものがあり、そのような機種で日
本語を表示させるために使用する。DBCSDUMY.SYS は、Nifty Serve の下記デ 
ータライブラリから入手できる。                    

  dbcsdumy.sys                           
  IBM & 互換機 PC Professional Users' FORUM (FPCUPRO)        
  データライブラリ6番 DOS/V 専用(1)                
  274番  DBCSDUMY.LZH                       


1−3.日本語フォントの組み込み                   

必要なフォントとドライバソフトが揃ったところで、各日本語フォントの組み
込みを行なう。                            

(1) フォント変更用バッチファイルの作成                

オカヤシステムの日本語化キットに入っているフォントは、8、11 及び 16 ド
ットフォントの3種類である。これらのフォントを、V-TEXT 環境下で切り替 
えて使用することができるようにフォント変更用のバッチファイル chev.bat 
を、下記のように作成する。                      

----------------------------------------------------------------------
 ・chev.bat の内容                          

  @echo off                             
  if "%1"=="jp" goto jpn                      
  if "%1"=="JP" goto jpn                      
  if "%1"=="jc" goto cjpn                      
  if "%1"=="JC" goto cjpn                      
  if "%1"=="jl" goto ljpn                      
  if "%1"=="JL" goto ljpn                      
  if "%1"=="us" goto usa                      
  if "%1"=="US" goto usa                      
  goto man                             

  :man                               
  echo USAGE: CHEV JP --- switch to VTX Japanese mode(11dot)    
  echo USAGE: CHEV JL --- switch to VTX Japanese mode(16dot)    
  echo        CHEV JC --- switch to CGA Japanese mode( 8dot)    
  echo        CHEV US --- switch to English mode(80x25)       
  goto end                             

  :jpn                               
  yadc -jp -v70 -h11                        
  goto end                             

  :cjpn                               
  yadc -jp -v73                           
  goto end                             

  :ljpn                               
  yadc -jp -v70 -h16                        
  goto end                             

  :usa                               
  yadc -jp -v73                           
  yadc -us -v3                           
  goto end                             

  :end                               
----------------------------------------------------------------------


(2) ファイルのコピー                         
フォントファイルとドライバファイル及びフォント変更用バッチファイルを、
パームトップパソコンにコピーする。オカヤシステム製フォントを使用する場
合、ディレクトリ構造例は以下のようになる。              

  C:\                                
  ┣━FONT━ LXHN16X.FNT                      
  ┃     LXZN16X.FNT                      
  ┃     LXHN11X.FNT                      
  ┃     LXZN11X.FNT                      
  ┃     LXHN08X.FNT                      
  ┃     LXZN08X.FNT                      
  ┃                                
  ┗━DOSC━ FONTMAN.EXE                      
        FONTMAN.INI                      
        YADC.EXE                        
        YADC.INI                        
        PANSI.SYS                       
        CHEV.BAT                        


(3) フォントファイルの定義                      
DOSC ディレクトリに格納した FONTMAN.INI ファイルの編集を行ない、使用す
るフォントファイルを登録する。具体的には、エディタを使用して、下記のよ
うに設定する。今回は、8 ドット、11 ドット及び 16 ドットのオカヤシステム
製フォントを登録する。オカヤシステム製フォントは、すべて fontx 形式の 
ものなので、fontx2 以外のセクションの記述は不要である。        

 ・FONTMAN.INI の内容                        
  ;                                 
  ; fontx2 フォント定義                       
  ;                                 
  [fontx2]                             
  c:\font\lxhn16x.fnt                        
  c:\font\lxzn16x.fnt                        
  c:\font\lxhn11x.fnt                        
  c:\font\lxzn11x.fnt                        
  c:\font\lxhn08x.fnt                        
  c:\font\lxzn08x.fnt                        


(4) システムファイルの修正                      
使用するパームトップパソコンの、起動ドライブのルートディレクトリに格納
されているconfig.sys 及び autoexec.bat ファイルを編集する。具体的な内 
容は、下記の通り。                          

・config.sys の編集                          

  device=c:\dosc\fontman.exe -d -fc:\dosc\fontman.ini        
  device=g:\dosc\yadc.exe -b+ -bd -v70 -h11             
  device=c:\dosc\pansi.sys                     

・autoexec.bat の編集                         
  サーチパスの中に、c:\dosc が入っていることを確認する。      
  入っていない場合には、PATH=C:\DOSC;%PATH% を追加する。      

以上の設定が終わったらマシンを再起動する。すると、起動後に 11 ドットの
日本語フォントを用いて、1画面 18 行の日本語表示が行われる。フォントの
大きさを変更させるには、上述の chev.bat を使用すればよい。具体例を下記
に示す。                               

 ・chev jp : 11 dotフォントを使用し、80文字X18行表示を行なう。   
 ・chev jc :  8 dotフォントを使用し、80文字X25行表示を行なう。   
       (日本語 CGA モード)                   
 ・chev jl : 16 dot フォントを使用し、80 文字X12行表示を行なう。  
 ・chev us : 80 文字 X 25 文字の英語表示を行なう。英語CGAモード 


(5) 補足                               
Poqet PC や SHARP PC−3000 のように、内蔵の MS−DOS のバージョンが 3.3
 の製品については、DBCS に対応していない DOS を、DBCS に対応しているよ
 うに見せかけるためのドライバソフト、dbcsdumy.sys を組み込む必要がある
 具体的には、config.sys 中で、fontman.exe の前に組み込んでおく。   

  device=a:\dosc\dbcsdumy.sys                    
  device=c:\dosc\fontman.exe -d -fc:\dosc\fontman.ini        
  device=g:\dosc\yadc.exe -b+ -bd -v70 -h11             
  device=c:\dosc\pansi.sys                     

リストマーク 謎ぱ〜機の分類

リストマーク DOS/Cによる日本語化方法について Part1

リストマーク 専用ソフトウエアによる日本語化方法について

リストマーク 謎ぱ〜機の種類

リストマーク 謎ぱ〜機のスペック一覧

リストマーク 謎ぱ〜機年表

リストマーク 代表的なパームトップ機の外形寸法表


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