TIGA TI-815E+S (2002)

写真1:TIGA TI-815E+S MB 表面

写真2:TIGA TI-815E+S MB 裏面

■台湾のマザーボードメーカー、TIGA 社製 intel 82815 チップセット搭載の
 のAT フォームファクタマザーボード、TI-815E+S。2002年22週製造。   
 TIGA 社は、あまり聞きなれないマザーボードメーカで、本製品も若干キワ 
 モノっぽい性格のもの。TIGA 社の HP は下記の通り。          
 http://www.tigatech.com                       
■AT フォームファクタマザーボードでは、2002年8月現在最新の仕様。   
 CPU 設定は、フルジャンパレス設計で自動認識。            
■チップセットに intel 82815/82801AA を使用。Cyrix III と Celeron  
 FC-PGA(Coppermine コア)に対応したマザーボード。残念ながら Celeron 
 Tualatin コアには対応していない。 (と思われる。)         
■最大の特徴は、AT フォームファクタのマザーボードで AGP スロットを搭載
 している点。前出の TX810 マザーボードでは、PCI スロットしか搭載して 
 おらず、ビデオカードの選択が制限されてしまっていたが、本製品は現行の
 AGP ビデオカードを使用できる。                   
■オンボードでレガシー I/O ポートはもとより、Sound、GAME、USB、VGA ポ 
 ートを搭載。音源やビデオ性能にこだわらなければ、CPU とメモリを実装す
 すだけで、即使用可能となる。                    
■ビデオカードはオンボード以外に AGP スロットに装着したカードも使用可 
 能。この場合、BIOS でシステム起動時にどちらのビデオ機能を優先するか 
 を選択する。                            
■サウンド機能は BIOS で ON/OFF 設定が可能。オンボードの音源を使用した
 くない場合には、PCI スロットに装着した音源カードを使用することができ
 る。オンボードでは AC97 コーデック準拠の 3D オーディオチップが搭載さ
 れている。                             
■IDE は Ultra DMA 33/66 に対応。FSB は 66/100/133 MHz に設定可能。  
■ボードのサイズは 220mm × 170mm のベビー AT フォームファクタ。   
■本マザーボードは impress の AKIBA PC Hotline! 2002年7月19日号にて紹 
 介されている。                           
 「久々にBabyATのSocket 370マザー登場、AGPスロットも装備」      
 http://www.watch.impress.co.jp/akiba/hotline/20020719/etc_tigaatmb.html

■以下にボードのスペックを示す。                   
項 目
内 容
CPU
Intel Celeron FC-PGA (Coppermine Core)
Intel Pentium III
Cyrix III
(Socket 370 搭載)
CPU Clock 200 MHz - 2.4 GHz(Ratio:×3〜×16)
Chip Set
Intel 82815、82801AA Chip Set
Momory
168 Pin DIMM スロット2個搭載
最高512MBまで拡張可能
Cache Coppermine Core Celeron 使用時で 128KB をCPU 内部に搭載
Bus AGP × 1本、PCI × 3本、AMR × 1本搭載
Super I/O
COM1 , COM2 , LPT1 , FDD , Primary-IDE , Secondary-IDE
PS/2 Mouse, USB1 , USB2 , IrDA , Sound(AC97 Codec)
VGA(2D & 3D)
BIOS AMI BIOS

写真3:Intel 82801AA チップセット

写真4:Socket 370 に収まった Celeron 1GHx CPU

写真5:BIOS チップ周辺

写真6:I/O 端子とキーボードコネクタ周辺

■コメント                              
2002年に入ってから、Baby-AT フォームファクタの Socket370 マザーボード 
が立て続けに発売されました。筆者のように、未だに本家 IBM PC/AT のケー 
スを使用しているユーザにとっては、うれしい限りです。このマザーボードも
セカンドマシン用に使うため購入しました。               

TIGA 社という、今までにあまり聞いたことのない台湾製マザーボードですが 
前出の ZIDA 社製 TX810 と比べて仕様面での改良が見受けられます。大きな 
ところでは、AGP スロットが搭載されているという点。ZIDA 社の TX810 ボー
ドの最大の不満点は、PCI スロットしか用意されていないことでした。また、
オーディオ用の細かい点として、AMR スロット(※)も搭載されています。 
AGP 1本に PCI 3本という構成は、ある程度の拡張性があるため、大変重宝 
します。                               

一方、仕様面でのデメリットもあります。CPU として Tualatin コアの   
Celeron(FC-PGA2)には対応していない点です。Coppermine コアの Celeron 
(FC-PGA)を用いなくてはなりません。もっとも、マニュアルにはどこにも 
Tualatin コアの Celeron が使用できないとは書かれていません。ひょっとし
たら使える可能性もありますが、極めて危険な賭けとなるでしょう。    

このマザーボードの存在を知ったのは、2002年7月19日号の impress AKIBA  
PC Hotline! でした。秋葉原ではパソコン工房でしか取り扱っていない商品で
した。さっそく4日後秋葉原に出かけましたが、4枚入荷したうちの3枚は、
入荷と同時に売れてしまい、展示品の1枚しか残っていませんでした。こうい
ったマニアックなボードでも、結構需要があるものです。         

さて、このボードの素性ですが、今までのテストではやはり「キワモノ」的な
印象が強いです。ボードのリビジョンが若いためか、AGP スロットに実装する
ビデオカードの相性問題が若干発生しました。Matrox の古典的なビデオカー 
ド、Millenium G200 では、起動すらできません。TORICA の GeForce2 MX で 
は、DOS ベースでは問題無く動作しますが、Windows me を導入しビデオドラ 
イバを入れた時点でハングアップします。もっともこれはドライバソフトの問
題かもしれませんが。結局、Matrox の Millenium G450 を使用しています。 

CPU は、Coppermine コアの Celeron 1GHz を使用しました。Tualatine コア 
の Celeron が普及する中で、Coppermine コアの石を販売しているショップも
だんだん少なくなってきています。因みに、使用した CPU のステッパは E で
した。                                

※ AMR(Audio/Modem Riser )                     
 サウンドやモデムのアナログ回路および入出力コネクタを装備したライザー
カード。ATXなどのマザーボードにAMRを装着するためのコネクタや物理形状な
どが、IntelによるAudio/Modem Riser Specificationという規格で決まってい
る。AMRには、電気的なノイズを発するデジタル回路から、なるべくサウンド 
やモデムのアナログ回路を離して実装してノイズの悪影響を抑え、より品質の
高い音声や通信を実現するという狙いがある。              
(アスキーデジタル用語辞典より)                   

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