リストマーク 葛草連(くんぞうれ)と大草連(おおぞうれ)
(1999年10月)

写真1:葛草連入り口の廃屋

 小谷温泉と言えば、筆者が幾度となく足を運んだ定宿であるが、ある日何気なく地図を見ていると、小谷温泉の手前、大渚山の山麓深くに「葛草連(くんぞうれ」」という変わった名前の集落があることに気が付いた。丁度秋の紅葉を見に、小谷温泉を訪問する機会があったため、どのような所なのか立ち寄ってみることにした。

 小谷温泉には、山田旅館と太田旅館の2つの古風な温泉宿がある。そこから少し山道を入った場所に熱泉荘という、こぢんまりとした旅館が建っている。葛草連の入り口は、この熱泉荘の先にある。

 Mappion上では、下記URLにあたる。

http://www.mapion.co.jp/c/f?grp=all&uc=1&scl=25000&el=137%2F58%2F42.615&pnf=1&size=500%2C500&nl=36%2F51%2F25.430


写真2:葛草連入り口の廃屋のアップ


写真3:廃屋近くにあったお堂


写真4:熱泉荘付近から小谷温泉方面を望む


 国土地理院発行の25,000分の1の地図「雨飾山」(平成11年発行)を見ると、熱泉荘から山麓の道を500mほど辿った所に、6戸ほどの集落が記載されており、ここが葛草連となっている。地図上では狭いながらも幅員1.5mの道路が続いていることになっており、簡単に到達できるものと思っていた。しかし、熱泉荘先の沢を渡る橋の先で、全面通行止めになっていた。土砂災害の恐れがあるため、車はおろか人も通行不可能とのことであった。

 結局、葛草連の集落へ行くことはできなかった。わずかに、集落へ通じる道沿いに、古い廃屋とお堂が建っていた。葛草連の集落が完全に廃村となり、通行止めになってしまったのか、それとも一時的なものだったのかは、今となっては不明である。しかし、Mappion上の地図を閲覧すると、いまだに葛草連の地名が掲載されている。




写真5:大草連への入り口


 さて、葛草連へは行けなかったが、付近にある大草連(おおぞうれ)の集落は訪問することができた。ここは廃村では無く、今でも整備された道路沿いに十数戸の家が建っている、のどかな集落だ。大草連へは、国道148号から中谷川沿いの道を、小谷温泉へと上ってゆく途中、真木という集落から大渚山方面へと登る道を入ったところにある。  Mappion上では、下記URLにあたる。

http://www.mapion.co.jp/c/f?grp=all&uc=1&scl=25000&el=137%2F57%2F54.896&pnf=1&size=500%2C500&nl=36%2F50%2F26.621



写真6:大草連入り口にある古風な建物

 大草連の入り口付近には、公民館や小さな雑貨店などがあり、のどかで懐かしい雰囲気が漂う。道はすれ違いができないほど狭く、しかもかなりきつい上り坂だ。何度もヘアピンのようなカーブを登ってゆくと、山麓の開けた斜面に出る。ここが大草連の集落である。

 大草連の家屋は、中谷川に向かう斜面沿いに点在していた。道路脇の庚申塚を見ながら奥へ進むと、道はますますきつい登りとなる。集落のはずれには段々畑が連なり、その先は大渚山への登山道のようになっていた。村の外れから中谷川方面を望むと、あいにくの曇天の彼方に、はるか栂池高原方面の山々が連なって見え、幻想的な景色だった。訪問中、自動車はおろか通行人にも会わないほど、静かな集落であった。


写真7:斜面に沿って建つ大草連の家屋

写真8:大草連の集落 #1

写真9:大草連の集落 #2


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