鉄道総合技術研究所引込線

■鉄道総研国立研究所引き込み線 (1999年08月)

●1999年08月22日(日曜日)
 「鉄道総研国立研究所」の引き込み線を見学する。この引込線は廃線では無いのだが、数ヶ月に1回程度しか使われないという線路で、マニアの間では有名なのだそうだ。引き込み線は、国立駅の北側、立川寄りに300メートル程度歩いたところにある。以前は中央線からポイントで分岐していたのだが、現在は中央線との接続部分は撤去されている。引き込み線は、まるで江ノ電のように住宅地の真ん中を突っ切って、3つの踏み切りを通り研究所構内へと続いている。

 踏み切りは遮断機のない「バッテン印」が付いただけのもの。線路内は立ち入り禁止であるが、住民は駅へのショートカットとして頻繁に利用している。滅多に電車が走らないこともあり、線路は雑草に覆われていて廃線の気分が出ている。線路は単線で、架線は無かった。

 この引き込み線が設置された後、線路沿いにはギリギリまで住宅が迫ってきた。とあるマンションでは、マンション内部通路のすぐ脇を線路が通り、研究所構内へと続いている。この引込線には全部で3つの踏み切りがあるが、いずれも遮断機は無い。マンションの手前には、進入防止用の柵が設けられてあった。

 線路を辿って行くと、研究所施設の入り口に着いた。ここから先は施設内部になるため、一般の人は入ることができない。研究所構内の引込線上には、電気機関車(ED778)が門番のように線路を塞いでいた。研究所構内には、様々な試験用車輌が停車していたが、人の気配は全くといっていいほど無い。残暑でかなり気温が上がったが、こんな日に準廃線跡を見に行くというのも、かなり変わっているとしか言いようがない。。。

【2014年の追記】
その後、2008年に仕事で国立に行った際に、この引き込み線がどうなったのかを見学してきた。線路は撤去されており、駐輪場と化していた。昔の面影はどこにも無い。湾曲した細長い通路のような通りが、昔ここに線路が敷いてあったことを示している。研究所は現在でも健在だが、引き込み線部分が無くなってしまったので、構内に車両を搬入する際は、トラック等を使用しているのだと考えられる。

※このコンテンツは、本サイト「廃墟系」「鉄道総研国立研究所引き込み線(1999年08月)」にも掲載されています。



鉄道総研国立研究所
引き込み線の画像
 



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