O瀬氏のBEAT

■500のオイル交換を行う (1999/07/21)

●1999年07月21日(水曜日)
 実家の車である昭和61年式のニッサンサニーを車検に出す。毎回車検はディーラーにまかせているのだが、年数が経過するにつれてかかる費用がばかにならなくなってきた。本当に悪いところがあるのなら、出すものを出して直しても構わないのであるが、車検と重なるとかなりの金額になる。そこで今回は以前よりお世話になっているO瀬氏にお願いして、ユーザー車検を代行して頂くことになった。O瀬氏はプロの整備士であるため、ユーザー車検はお手のものだ。

 午前10時過ぎにO瀬氏が愛車のBEATでやってきた。O瀬氏は最近車をBEATに買い換えたのであるが、自動車整備の専門家だけあって、すでにいろいろな改造が施されている。まず、リアトランクオープナー。BEATにはトランクオープナーが装備されていないが、ロック部分に使用している部品はトゥデイと同じものだそうで、ワイヤーさえ用意できれば簡単に取りつけることができるそうだ。O瀬氏は、名古屋にあるパーツショップを訪問して、この部品を入手したそうで、費用は4,000円程度とのことであった。なお、オープナーのハンドルは運転席と助手席の間にあるカセットテープホルダー内に格納されている。

 次はワイパー。BEATは一般的な2本ワイパーであるが、O瀬氏のマシンは1本ワイパーに改造されている。ワイパーが1本になっただけで、随分と近未来的な雰囲気になり、違う車のようでカッコイイ。この他にも、今後は無限製のアルミとエアロパーツ、マフラーを装着予定だそうで、氏のパワーアップ作戦は着実に行われているといった感じだ。下記の写真は筆者自宅のカーポートに入ったO瀬氏のマシンである。


O瀬氏のBEAT

O瀬氏のBEAT

 O瀬氏は夜勤明けであったが、無理を言って500の具合を見てもらうことにした。なんといっても氏はその昔、500を5台乗り継いだという、スーパーサイヤ人並の猛者である。この機会を逃すわけにはいかない。

 まず、デスビの分解の仕方を教わった。コンタクトポイントのギャップと表面の荒れについてチェックを行う。筆者の車はポイントギャップが若干広すぎたようだ。ギャップが広いとスパークが強くなり、高回転、高速時に威力を発揮するが、反面アイドリング時や低速時に若干のパワー不足と不安定性が出ることがあるそうだ。適正ギャップは、オイルフィルタープーリーを回して最も開いたところで0.5 - 0.8mm程度と言われているが、実際は目分量で測定することになる。なお、ギャップを調整する際には、ギャップ調節ネジを緩めることになるが、このネジを余り強く締めつけないように注意しなくてはならない。デスビの本体はアルミ製なので、ナメてしまう可能性があるからだ。またネジ径が細いので、最悪ボキとかいって折れてしまうこともあるそうだ。

 次にエンジンオイルであるが、臭いと粘性をチェックしたところ、「かなりくたびれていて酸化している可能性が高い」とのこと。そう言えば、購入した際にオイル交換を行ったかどうかを確認していなかったな。どうやら長い間交換してないようだ。善は急げということで、さっそく今日交換することにした。エンジンを始動させてみたところ、起動時に白煙が出るのを除いて、調子はまあまあ良いほうみたいだ。ただアイドル数が若干低いということで、アイドル回転調整を行なってもらった。900 〜 1000回転程度が適正だそうだ。若干高めに設定するのは、まずストールしにくくなること。また発電がダイナモを使用しているので、あまり低回転だと発電量が不足してしまうため、その対策である。

 非常に蒸し暑く真夏日となったが、クーラーレスの500を運転してみることになった。O瀬氏にとっては昔し乗って以来久々の500の運転だ。まずブレーキであるが、踏み込み位置が若干低いそうだ。これは自動調整によって高くすることが可能だとのことで、見通しの良い空いている通りで調整を行った。ブレーキの自動調整であるが、前にもやった通りかなり激しい方法を取る。まずバックギアに入れて後退させ、数回に渡りブレーキペダルを「キック」すると同時にサイドブレーキもガシガシと動かす。当然クルマはギクシャクし振動もすごい。調整の結果、若干高くなったようである。O瀬氏は500のプロだけあって、運転が非常にスムースだ。あれだけ気難しい500のギアを、自由自在に扱えるというのも、さすがである。

 近所をドライブしたついでに、オイル交換を行うことにした。オイルの交換は、500駐車場のすぐ近くにある「タイヤ館西荻窪」で実施した。この施設はつい最近出来たばかりであり、空いていて気持ち良いので、いつか利用しようと考えていたところである。

 500に使用するオイルであるが、マニュアルには20W-40の純鉱物製オイルを使用するようにと記載されている。今回これに相当する粘度の製品が無かったため、elf スーパースポルティ、15W-50を採用した。チンクのエンジンオイル消費量は、たったの2.5リットルであるが、そんなに少量のパッケージが無いため4リットル缶を購入した。価格は2,980 円であった。残ったオイルは継ぎ足し用として持って帰る。

【2014年の追記】
500を購入してすぐに、極めて近くにタイヤ館ができた。このタイヤ館は、現在でも利用している。オイル交換を行ったり、バッテリーを交換したり、タイヤの空気圧をチェックしたりと、何かと細かい点検を行ってくれるので便利である。500のエンジンオイルには、化学合成油は禁物だ。必ず鉱物油を使わなくてはならない。パッキン類が損傷してしまうからだ。この店にも鉱物油は置いてあるが、あいにく一種類しか無いので選択の余地が無い。


タイヤ館でオイル交換中の500

タイヤ館でオイル交換中の500

500の底面

500の底面




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