近所で発見した FIAT 600D(ロシア製カメラ、ザリヤ+28mmで撮影)
拡大(紙焼き+300dpiスキャン)

■屋根付きの車庫を確保する&FIAT 600D (1999/05/07 - 1999/05/12)

●1999年05月05日(水曜日)
 ひょんなことから FIAT 600を見つける。実は以前より、この近所で500に良く似たブルーの車を見たとの報告を受けていた。最初は500かと思っていたのだが話しを聞くとどうも違うようだ。ルーフがオープントップになっていないことや、エンジンカバーのルーバーの数が多いこと、また一回り大きいことなどから、どうやらこれはひょっとしてFIAT 600ではないだろうかと思われてきた。

 今日500で買い物に行く途中、近所の駐車場の前を通ったところ、このブルーのFIAT 600が駐車場に停まっているのを発見した。かなりのエンスー氏が所有しているようで、外観の程度は非常に良い。この角度から見ると、さすがに500の先輩だけあって良く似ている。ドアはFIAT 500Dと同様、いわゆる自殺ドアと呼ばれている前開きのもの。エンジンフードのヒンジの開閉は、500と逆である。ルーバーは500よりも多く設けられており、ホイルベースが長いため後席の居住性は500と比べて非常に快適となっているだろう。バンパーの形が、とてもレトロである。

 このFIAT 600は、1955年に発表され1969年に生産が終了された車である。エンジンはリアに水冷直列4気筒OHVを搭載し、排気量は初期型で633cc、その後767ccに拡大されている。このモデルは、ドア・ガラスが巻き上げ式になっていることから、おそらく600Dタイプだと思われる。それにしても、こんなにマイナーな車を維持して行くのは大変なことだろうと思われる。500と違って水冷式であるから、メンテナンスにも手間がかかるであろう。頑張って乗り続けてもらいたいものである。

【2014年の追記】
このFAIT 600Dは、その後かなり長期間に渡って保守されていたが、最近になって見なくなってしまった。なお、当時は旧車のイタ車についての知識が乏しかったため、即座にFIAT 600Dだとは判らなかった。

●1999年05月07日(金曜日)
 東京都自動車税総合事務局より、500の自動車税納税通知書が送付されてくる。500はパッケージ的には軽自動車よりも小さいのであるが、ナンバーはいっちょまえに普通車である。従って自動車税も29,500円も徴収される。同時に送付されてきた、軽自動車BEATの自動車税納税額は、たったの7,200円也。改めて軽自動車の維持費の安さを実感する。

 しかし、これで良いのだという意見もある。もし500が軽自動車として登録されてしまったら、きっと購入者が劇的にに増加するであろう。そうなってしまうと、500の魅力の一つである「希少性」が薄れてしまうことになる。ミニクーパーも良いクルマであるが、数が増えすぎた点が気に入らない。500にはそうなってほしくない。

 今日も五月晴れの良い天気となったため、オープントップで近所を走る。エンジンの調子は今日もキゲンが良い。500の運転であるが、これが結構忙しい。発進は軽くダブルを踏んでギアをニュートラルから1速に入れクラッチをつなぐ。2速へのシフトアップは、ギアを1速から抜いた後、一旦ニュートラルに入れちょっと間を置いてから2速に入れてなくてはならない。2速から3速にアップする場合も同様である。市街地で使うギアは3速で充分なのだが、3速に入れた場合、ちょっとでもスピードが落ちると、2速にシフトダウンしないと加速が悪くなる。シフトダウンの際はダブルクラッチは必須で、無理矢理押し込もうとすると「ギャギャ」とギア鳴りを起こし、申し訳ない気持ちで一杯になる。3→2へのシフトダウンは、ダブルを踏まなくても、何とか入れることができるが、2→1はシンクロが無いため、ダブル無しではまず入らない。

 走ってないときは暇かというと、そうでもない。信号で停止した時は、アイドル数が安定するように軽くアクセルを吹かして燃焼を安定させる。もしノッキングが激しい場合やストールしそうになる時には、チョークを微調整して安定回転数を維持させる必要がある。とまあ、ざっとこんな感じなのである。まあ、昔はみんなこうして運転していたのだろうけどね。

【2014年の追記】
今、上記の記述を読むと、明らかに整備不良だということが判る。先ず、アイドリングが安定していない。常時チョークを微調整している。これらは、後々解決することになるのだが、当時はこういうものだと思って運転していた。初心者なんて、こんなものである。
シフトアップやシフトダウンについて、随分苦労をしているが、2005年にミッション系のオーバーホールを行ってからは、このような渋いギアチェンジと訣別できた。やはり、ある程度年数が経過したクルマは、頃合いを見て思いきったオーバーホールを行うことが必要なのである。


500を俯瞰する。

 ●1999年05月08日(土曜日)
 近所の不動産屋にアパートの契約更新に行った際、何気に屋根付きの駐車場の空きがあるかどうかを聞いてみた。500は古いクルマであるし、何よりもあまり雨の降らない地方からやってきたクルマである。これから梅雨の時期を迎えて、現状の雨ざらしではさすがに可哀相なので、前から屋根付き駐車場を探していたのであるが、なかなか良い物件が無い。屋根付き駐車場の数そのものも少ないが、あったとしても利用者がなかなか手放さないため、空きが出ることが滅多にない。

 ところが、たまたま近くに空きがあるとのこと。価格も非常に安いので、さっそく現地を見ることにした。砂利引きで屋根は汚いが、とにかく濡れることはなさそうなので、05/15から使用するということで契約を行って来た。これでとりあえず一安心である。500専用の駐車場が確保できれば自宅カーポートが空くため、来客の際の駐車場として使える他、ビートと500の洗車をする場合も格段に楽になる。今までは、ビートを洗車する時には、一旦500をカーポートから出して近所に路駐させてから、ビートを持ってきて洗うという、非常に面倒な手順を踏んでいた。これで楽になりそうだ。

●1999年05月12日(水曜日)
 500のキーは納車時に2組入手しているのであるが、用心深い筆者は、もう一組作成しておくことにした。近所にあるロックセンターに複製を依頼していたのだが、年季の入った店主にそののキーを見せたところ、「まさかこのキーをもう一回削ることになるとは思わなかった。」と驚いていた。何でもかなり珍しい形状のものだそうで、20年くらい前にスペアを作ったのが最後だそうだ。キーのベースとしてはシトロエン用のものが使用できるとのこと。やっぱ、車も変ならキーも特殊のようだ。




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