1995年11月号:波多 利朗のFunky Goods
香港製謎パー機「PTP-20」は東京・墨田にあった!



 波多 利朗の Funky Goods連載の第22回目。前年のComdex Fallで展示されていた香港製謎パー機「PTP-20」の概要と日本語化について紹介した。このマシンについては、香港電脳中心まで出向いて探したのだが見付けることができなかった。帰国後、意外なことに国内で販売しているショップがあることを知り早速入手したのだった。今回の連載は、本来なら前回の続きでPsion Series 3/3a紹介のパート2とする予定だったのだが、急遽予定を変更してこの珍しいマシンを先に取り上げることにした。

 PTP-20は、同じメーカーの謎パーであるPTV-30とは異なり、雰囲気的にはHP200LXに似たコンパクトなマシンである。兄貴分のPTV-30は、本誌1994年12月号の特集「謎のパームトップ機日本語化計画」で取り上げられたこともあり、日本でも比較的良く知られたマシンだった。これに対してPTP-20は、上述のように製造元の会社がある香港ですら入手が困難で、まさか日本で販売されているとは思っても見なかった。まさに灯台下暗しといったところだ。

 このマシンは、HP200LXを強く意識した製品となっており、専用PIMソフトやLotus1-2-3互換の表計算ソフトが内蔵されている。素直な造りのPTV-30と比べると凝った仕様となっていることから、日本語化に手間取るのではないかと心配したのだが、やってみると呆気ないほど簡単にDOS/C化が可能であった。液晶画面の品質が高く、表示されるフォントもくっきりとしていて視認性が良い点も好印象だった。




(補記)
実は、筆者はこのマシンを扱っている国内のショップについて、他ならぬ本誌9月号に掲載されていた広告で知ったのであった。それまでアメリカの雑誌に掲載されているEduCALCなどの通販ショップの広告でこのマシンを探していたので、国内で入手可能と知った時には少なからず驚いたものだ。マニアックなマシンはマニアックなショップで販売され、そのショップの広告は本誌のようなマニアックな雑誌に掲載されるということなのだろうか。