1995年08月号:波多 利朗のFunky Goods
消長が著しい香港電脳中心事情<その1>



 波多 利朗の Funky Goods連載の第18回目。五月の連休中に訪ねた香港の電脳中心の最新事情を二回に分けて紹介することとした。パート1の今回は、電脳中心で購入したIntelのTritonチップセット搭載のマザーボードとLeadtek社製のWinFast S250ビデオーカードを取り上げた。また滞在中に訪問の機会を得たPC CHIPS社の香港事務所の様子についてもリポートした。

 記事後半では、香港で人気のある美少女系"ビョーキ"ソフトについて紹介した。これらの多くは日本のPC-98用に開発された製品のIBM互換機向け中文版であるが、中には、台湾などのオリジナルの製品も見受けられた。それまでPC-98の独擅場だった美少女系ソフトが続々と互換機用に移植されていることに驚かされたものだ。

 最後に電脳中心に多数存在する"怪しい"CD-ROMショップについても紹介している。これらのショップで売られているCD-ROMソフトの多くは違法コピー版で、今から思うと実におおらかというか、著作権法無視のビジネスを大っぴらに展開していたものだ。




(補記)
 この香港訪問のもう一つの目的は、前年のComdex Fallで展示されていた香港製パームトップマシンのPTP-20を購入することだった。しかし電脳中心をあちこち探し回っても、この製品を売っているショップは見当たらず残念ならが入手することができなかった。ところが帰国後、国内のショップで売られていることを知ることとなった。まさに灯台下暗しである。このマシンについては、本年11月号の本連載で詳細を紹介している。